NPOで働くという形
週の半ばに所属するNPOで朝から大事な打ち合わせがあり、頼もしくも熱いメンバーで今と未来を話し合う。雇用スタッフを中心に集まり、何人か人が抜ける来年度の話をみんなで話し合う。
全員に来期の意志を確認し、残るものも次に飛び立つものも、全員が来期の抱負を語る。やはり話してみると深く共有しあうことが出来、思いもよらない強い意志や、あるいは大事にしている考えを聞くことが出来るというのは、あまりなかったのですごく良い体験であった。
個人的にはコミュニティの再生なくば環境問題や人間疎外を原因とする数々の問題は解決にならないであろうという想いがあったので、観光事業や助成金頼みの福祉事業をせざるを得なかった今までの事業展開に、想いを追求し切れなかった残念があった。また、どうすれば想いを遂げることが出来るのだろうかと、少々不安な気持ちにもなった。地元に溶け込み、助け助けられる関係の中で仕事が機能し、コミュニティの強化が更なる発展を促す…。という理想を考えたりする。
根本を正せば、田舎から都市に人が流出し、その生活様式の大きな変化から環境負荷の増大と人間関係の変化からくる阻害と問題が起こったと思うので、100%昔に帰れ、田舎に帰れとは言わないが、コミュニティに帰る形、小規模な人間関係と自然との関係である程度が完結する形を追及する姿が大切と感じる。たとえば自分たちの仕事の領域を考えると、自転車タクシーを推進するにはそれなりの形(クルマで来た足腰の元気なお客に楽チンな乗り物を提供するだけでなく本気で地域の運搬運輸の足となる)、自転車を推進するにはそれなりの形(クルマがなくとも公共交通機関自転車でいける範囲で完結する街づくりに貢献する)、食や農を推進するにはそれなりの形(入り口として食を楽しむイベントを実施しその後食材提供や自家小規模農業をすすめる)があるように思う。売り上げを上げないとNPOといえども存続は不可能なので、続けるための仕事と、ミッションのために必要な仕事があるのならば、両方をバランスよくこなすべきなのではと感じる。贅沢を言えば、やり残した事業にそのような後悔というか課題を感じる。
とはいえ、自分も自分の地元への貢献というと、住んでいる場所と仕事場は10km以上も離れると関連が薄くなるし、それ以前に親兄弟が住む本当の田舎は他県にあるし、という現実を見ると、本当はそこから見直すべきではないかとも自問自答したりする。問題を後悔と考えず、これから楽しむ課題と想い次の道を歩みたいと思う。
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